これまでこのブログで何度も名前を挙げてきたことのある、愛知県の機屋さん、”山栄毛織さん”。

 

先日紹介をした、tilt The authenticsのものも、AUBETTのものも山栄さんで織り上げられている生地。

 

当店で言えば、他にも山栄さんでオリジナル生地をつくってるブランドがたくさんある。

 

そして、僕も現在、生地をつくってもらってる。笑

 

まあ、それはまだ見てもらえるのは先にはなるけど。

 

来年の春頃に、山栄毛織さんのことは詳しく紹介をさせてもらうつもりでいるけど、日本の毛織物(動物繊維の織り生地)で言えば、”山栄毛織さん”と”葛利毛織さん”が日本のツートップだと思ってる。

 

まあ、好きなのもあるけど。

 

山栄さんも葛利さんも、全然違う特徴があるんですよ。

それぞれに。

 

 

 

 

 

 

山栄毛織株式会社。

 

 

 

 

 

山栄毛織さんの特徴で言えば、

 

“両口開口低速レピア”。

 

この織機が世界でオンリーワンだそうだ。

 

この織機は、僕がこれまでに見たことのある、どの織機よりもとにかく圧倒的に、ダントツで一番、

 

 

“遅かった”。

 

 

 

ウールで言えば、ションヘル。

 

コットンで言えば、シャトル。

 

この2つの織機が一番遅いと思ってたそれまでの僕の概念を大きく覆したのが、山栄毛織さんの”両口開口低速レピア織機”。

 

まあ、それについては、今後きちんと紹介をさせてもらうつもりでいるから。

 

そして、今回紹介するのが、その山栄毛織さんが自分で織り上げた生地で、つくるパンツブランド。

 

“EGRETIQUE(イグレティーク)”

 

前シーズンまでは、別ネーム”HAKURO”という名前だった。

 

もともと、僕もいろんなブランドさんから、山栄毛織さんのことはもちろん、社長の山田さんのことはすごく話には聞いてた。

 

そして、幸いにも僕が山栄さんの名前を出し続けるから、山栄さんも以前から知ってくれてた。

 

ただ、まあ、いろんな兼ね合いがあり、ブランドネームが変わるタイミングのこのタイミングでのスタートになりました。

 

 

今回は、2種類です。

 

紹介しますね。

 

 

 

 

 

 

 

EGRETIQUE

CASHMERE RIPPLE

model _ CASUAL

material _ CASHMERE 83%,WOOL 17%

color _ GREY

size _ XXS,XS,S,M,L

 

まずこれ。

今回、EGRETIQUEとして展開する中で一番のクオリティのもの。

 

混率に占める8割以上がカシミヤのパンツ。

 

生地が生地だから、あまりにもハードルが高いそうで、限定生産が20本というシリーズです。

 

だから、僕は見た瞬間にそのクオリティに心を鷲掴みにされ、山栄毛織の山田さんに、その場で”20本全部”って言ったのですが、どうもそれは難しかったみたいです。

 

ですので、僕の希望よりも数量は減ってしまったのですが、驚異の計5サイズで、生産数の半分以上を当店で取り扱いをしてる感じです。

 

ただ、まあ、5サイズに振り分けてるので各サイズの奥行きはないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、形は、Hakuro時代にもなかったモデルのものです。

 

ブランド内では、テーパードやワイドやいろいろバリエーションがあるのですが、新しく登場した”CASUAL”というモデル。

 

まあ、当店ではこれが初めてなので、比較のしようがないですが、良い感じの形って思って。

 

 

 

 

 

 

ディテールは、ウエストはゴムのイージータイプ。

 

 

 

 

 

ウエスト帯に開きがないのですが、フロントはファスナー。

金属製の結構ちゃんと稼働するタイプの務歯の号数が大きいファスナーです。

 

僕は、しばらく穿いてたのですが、急いでオシッコする時も、ちゃんとそのスピード感に対応してくれたファスナーですね。

 

最近急に寒くなったから、コーヒーとか続けて飲むと、なんか知らないけど、やたら急に行きたくなるから、何度かデンジャラスなシーンはあったのですが、このパンツは見事にそういうオシッコの修羅場も対応してくれた。

 

優秀。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、まあ、生地。

 

これは、日本が誇る”山栄毛織さん”の冠を持つブランドですからね。

 

EGRETIQUE。

 

超ヤバい生地使ってる。

 

僕は見た瞬間だった。この生地。

 

マテリアルは、先述の通り、カシミヤ83%とウール17%。

 

組織は、僕が大好きな、平織り。

 

 

経糸に、カシミヤとウール。

 

緯糸に、カシミヤとウール。

 

経糸も緯糸も同じ糸。

 

 

その糸が超絶特殊。

 

 

ベースは、カシミヤ。

 

 

5番単子紡毛という、ものすごい太いカシミヤの糸。

 

5番手のカシミヤですよ。

 

カシミヤって極細繊維ですからね。

 

その繊維を物凄く束ねて、膨らみがある、”紡毛”の5番手というむちゃくちゃ太い糸にする。

 

5番手のカシミヤは、僕は今まで聞いたことのある中で、最も太い糸ですね。

 

先日のAUBETTの15番手のカシミヤ糸の記録を更新。

 

山栄毛織さんの山田さんも5番手のカシミヤは、ハイレベルなものは存在しないからつくったって言ってた。

 

 

そういう、高品質極太カシミヤ糸をベースに、梳毛のウール双糸を巻き付けてる。

 

 

ベースは、5番手単子のカシミヤ。

 

そこに、梳毛の細いウール双糸を巻き付ける。

 

膨らみがあるカシミヤを梳毛のウールで抑えるという、今までに遭遇したことのない生地だった。

 

 

だから、これは絶対に紹介したいと思ってた。

 

 

 

 

 

 

これですよ。

これ。

生地になる前段階で染めてるから、色の奥行きもあるし、ベタっとした色合いじゃないの。

 

カシミヤ単糸、ウール双糸の、合計3本の糸でできた糸が、ガチッと平織りされてる。

 

表面は、滑らかなウール。

そこから全体に溢れる毛羽立ちは、カシミヤ。

 

カシミヤの隠し切れない膨らみと、質の高い梳毛ウールのコントラスト。

 

これ、冬場にはチョー快適。

 

必ず、誰もが未体験だとお約束しますよ。

 

僕もそうだったから。

 

 

 

 

 

 

 

で、これ。

マイクロスコープ。

まあ、糸そのものが太いし、カシミヤの毛羽立ちもあるから、あんまり細かいところが見えないだろうなって思いながら、マイクロスコープしたんですけどね。

 

ただ、やっぱり打ち込みの密度がかなりしっかりしてる。

 

どうしても太い糸は、甘い密度になりやすいけど、やっぱり、両口開口の低速レピアですよ。

 

素材を最大に活かす、糸そのものの膨らみがしっかりあるし、山栄毛織さんの山田さんが言ってたけど、経糸が”両口開口”って性質で、しっかり開いた経糸の間に緯糸が打ち込まれるから、密度がすごくあるの。

 

これってかなり大事なことですからね。

 

素材の風合いがきちんと備わり、ちゃんと打ち込まれているということは、どの機屋さんでもあることではないですからね。

 

それを物凄く体感できる生地ですよ。これ。

 

 

 

 

 

 

バックは、スクエア型のパッチポケット。

 

 

 

 

 

 

ポケット裏には、別布付き。

気が利いてる。

 

 

 

 

 

 

裾は、全て半仕上げ状態です。

 

ですので、ご購入頂いた方のレングスに合わせて裾直しをする形ですね。

 

店頭でお買い物頂ける方はもちろんですが、ご来店が難しい方は、お近くの直し屋さんでも良いですし、当店でご希望の場合は、ご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

縫製仕様でいうと、アウトサイドシームは、割りオーバー。

 

 

 

 

 

 

インサイドシームは、インターロックです。

 

はちゃめちゃにハイスペックな縫製仕様というワケではないですが、充分な仕様です。

 

 

 

 

 

裏。

裏は、前半裏仕様です。

裏地は、コットンとキュプラの50:50です。

 

コットンが入ってる分、冷たく感じにくい裏地ですね。

 

キュプラ100の裏地だと、冬には冷たいことがあるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

品質表示上は、クリーニング表記ですね。

まあ、オススメしませんが、クリーニング。

 

もはや洗濯前提でのオーダーをしました。当店。

まあ、出来れば手洗いの方が良いけど。

 

 

 

 

 

バック裏。

 

後身頃側の裏には、何もつきません。

 

新品の段階から進化するカシミヤ生地の良さを最大限に感じてもらえる仕様ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新品の段階で非常に、類い稀なポテンシャルをビンビンに感じさせる生地。

 

ここまでのポテンシャルを持った生地は、最近ではなかったくらいかも。

 

やはり機屋さんが”特別な生地”と言うくらいですからね。

 

まあ、プライスは、EGRETIQUEの中でも抜けてるけど、このクオリティはそれを大きく大きく凌駕してると思ってる。

 

 

 

そうそう。

 

サイズ展開としては、レングスは、半仕上げなので、所有者の方に合わせて設定してもらえれば良いのですが、ウエストで選んでもらえれば良いです。

 

XXSでウエスト67cm〜

XSでウエスト73cm〜

Sでウエスト77cm〜

Mでウエスト81cm〜

Lでウエスト85cm〜

 

といった感じです。

 

僕は、おじさん顔で小柄だからXXS。

 

ウエストは、ゴム仕様なのですが、ギュインギュインに伸びる感じではないです。

 

お尻周りやウエストのフィッティングも大事に考えられているので、人によっては着脱時に、少し腰骨に引っかかる感じはあるかもしれません。

 

でも、出来るだけ、小さいサイズを選んでもらった方が良いと思ってる。

 

だから、僕もXXSのサイズです。

 

そうするとEGRETIQUEのパンツのアウトラインがとても良いように出てくれるから。

 

 

 

 

 

 

で、これ。

3週間前くらいからかな。

 

寒くなり始めてきた時から、使ってた。

 

あまりにも快適だったし、夜にすごい寒い時があったから、2回くらいパジャマにもして寝てみた。

 

快眠。

 

下半身のおかげで。

 

 

とにかくヘビーユースしても、生地そのものの密度もあるし、前半裏のおかげで、膝もお尻も抜けないから超安心。

 

 

で、一回洗ってみた。

 

洗濯機ではなく、手洗いですね。

 

洗濯機ダイビングでも良かったけど、ゆっくりゆっくり変化するカシミヤの感じもスローに体感したくて。

 

洗濯以前と、以後の寸法も計測してみたけど、横幅は変わりがなかったですね。

 

レングスだけ、1cmの縦縮みがあったくらい。

 

まあ、優しく手洗いしたくらいですからね。

 

洗濯機でガンガンいくと、全体がもっと大きく縮みが生まれるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体的に少し、紡毛のカシミヤが花開いたかな。

 

あと、やっぱり水通しをすることによって、新品とは全然違う肌へのタッチになりましたね。

 

もうね、とろけてる。

 

生地が。

 

でやっぱり、膨らみも増したから、暖かみもそれに伴いUP。

 

一層の目の詰まりもこれから出てくると思うし、とろけるようなタッチと優しい温かみが、この冬待ってくれてるのが約束された。

 

 

 

 

 

 

 

そうそう。

裾の仕上げについてですが、通常この手のパンツの場合は、裾の仕上げを手まつりなどにするケースが中心だと思う。

 

でも、僕は生地の厚みもあるし、洗うこと前提だったから、ヘビーユースしても耐えうる、本縫いでの裾仕上げにしてみたの。

 

裾から2cmのところで本縫い。

 

そしたら、ファインプレー。

 

生地の感じもあって、もはやステッチ埋もれた。

 

だから、まつり縫いと変わらない見た目だし、一番丈夫だし、これに関しては、本縫いでのシングル仕上げがベストだと思ってる。

 

 

 

 

 

 

身長167cm、体重51kgでXXS。

良い感じの見た目でしょ。

 

まあ、嫌いな人はそんなにいないと思う感じのアウトラインですよ。

 

素材のレベルをふんだんに体感してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EGRETIQUE

CCP (COTTON CASHMERE PEACH)

model _ CASUAL

material _ COTTON 80%,CASHMERE 20%

color _ NAVY

size _ XXS,XS,S,M,L

 

そして、もう一つがこれ。

 

先ほどと同じく、CASUALというモデルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

経糸と緯糸、共に、コットンとカシミヤの”混紡”です。

 

糸になる前の繊維の段階で、それぞれの素材をブレンドしてるってこと。

 

糸そのものにコットンとカシミヤが入ってます。

 

コットンは、スーピマのオーガニックだそうです。

 

だから、コットンもかなり優しめのタッチ。

 

それでカシミヤが混紡だから、柔らかさと暖かさが大きく加わった糸ですね。

 

 

この生地は、”表”と”裏”の生地の違いが結構特徴的。

 

 

 

 

 

これが表。

 

 

 

 

 

これが裏。

 

表は、ピーチスキンと言うことで、柔らかく”起毛”がかけられてる。

 

でも、裏は、かなり締まった印象ですね。

 

マイクロスコープで見ても、その違いは明確。

 

 

 

 

 

 

 

表。

無数にきめ細かく毛が立ってる。

すごく均整が取れてる起毛ですね。

 

 

 

 

 

 

 

これが裏。

生地の組織がしっかりと立ってる。

 

山栄毛織さんの山田さんがいうには、秋冬にしっかりと穿けるパンツにするために、経糸と緯糸を、3本潜って3本出るという3/3の綾に設計して、生地の厚みを出してる。

 

ネイビーに見える糸がスーピマ、ブラウンに見える糸がカシミヤですね。

 

裏を見るとこちらは、さっきのカシミヤリップル以上にかなり目の詰まった生地だから、とてもタフに穿けると思いますよ。

 

ハリもあって形もかなりしっかり出てくれるし、圧巻の履き心地。

 

 

 

 

 

 

こちらも品質表示上は、洗濯はNGにはなってるけど、洗って使ってもらうと、素材の凄まじいポテンシャルを感じてもらえると思いますよ。

 

コットンベースだから、シワやアタリに加えて、ぎゅっと締まった糸の驚愕の膨らみを感じてもらえると思う。

 

 

世界中のブランドのデザイナーたちが、実際に訪れ、山栄毛織さんの生地を使い続けてますからね。

 

その技術、実力、生み出す生地のクオリティは、ハンパない。

 

両口開口低速レピア織機と、山栄毛織さんならではの生地の設計をEGRETIQUEで思う存分、ご体感ください。