先日、公式発表がありましたので、既にご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、4月9日にTaiga Takahashiの髙橋 大雅さんが27歳で逝去されました。

 

誰もが本当に驚き、とてもショックなことでした。

 

当店がそのことを聞いたのは、公式に発表をされるちょうど一週間前のことです。

 

4月下旬に、Taiga Takahashiチームから電話があり、ゴールデンウィーク明けに時間をとってほしいと言われました。

 

ブランドとして、デビューシーズンから取り扱いをしている6つの店舗に直接行って話をさせて下さいと。

 

そんな電話がかかってくることなんてないし、その時には、こんなことが起こっているなんて想像もつかなかったから、「電話で言ってくれたら良いじゃないですか。」とまで言ってしまった。

 

その時の僕は、もっとビジネスの範疇のことを想像していたし、まあ、何を言われても、直接来てくれるんだったら、内容を飲むしかないな。というような、しょうもないことを考えていました。

 

 

そしたら、現実は全く違った。

 

想像を遥かに超えていたし、聞いた時には、言葉を失ってしまいました。

 

 

本当は、発表があった時に、取り扱い店舗として、思っていることを伝えたいと思っていたのですが、少し落ち着いたタイミングにしようと思い、今日このブログに書きました。

 

 

僕が髙橋さんに会ったことがあるのは、3回ほどだけど、その時のことは全て鮮明に覚えています。

 

初めて会った時は、デビューシーズンを迎える前のとき。

 

互いに机に向かい合い、ご自身の経験と、ブランドとしてどのようなことを目指し、何をやっていきたいのか、力強く話をしてくれました。

 

目を見て、同じ空気を吸いながら、話をしていると髙橋さんの目の力や、心の向いている先を感じられた。

 

髙橋さんの目指している世界を叶えるために、当店が役に立つことができるなら、とも思ったし、こちらが思い描くことも髙橋さんと一緒ならという気持ちで、一緒に互いの思うことを叶えたいと思っていました。

 

 

そんな矢先に考えられない。

 

志半ば、道半ばで絶たれてしまったことは、本当に無念だと思う。

 

実力と、才能に溢れ、その上でとても意義のあることを考えて、目指していた方がこのようなことになってしまうのは、本当に残念でなりません。

 

 

 

ブランドとして、2シーズン目にして、たくさんの人の心にとてもポジティブな作用を与えることができていた人物だったと感じていますし、だからこそ、このことが発表されて以降、世の中に大きな反響があるのだと思います。

 

コロナ禍であっても、自分のすべきことを信じていたから、世界中、日本中を飛び回り、身を捧げていたんだろうと想像します。

 

 

僕は、髙橋さんは、この世界にTaiga Takahashiというブランドを残してくれたと思っています。

 

更には、デザイナーとしてだけではなく、考古学者、現代美術家としての才能を持ち、京都にある総合芸術作品空間、「T.T」も、その二階の「立礼茶室・然美」も髙橋さんが残してくれたもの。

 

 

そして、その髙橋さんを支えていた”チームTaiga Takahashi”もとても優秀な方々です。

 

僕たちは年齢が近く、髙橋さんもそうでしたが、チーム全員がみんな若く、チームの実力として、とてもレベルが高い。

 

“Taiga Takahashi”がブランドとして、この先考えていることは、髙橋さんの残してくれたものを、、”意志を継ぐこと”。

 

ブランドのオフィシャルの発表では、きちんとそれが記載されていたのにも関わらず、他のメディアからの発表では、そのことが全く抜け落ちていました。

 

こちらも、事前にブランドがどのようなアナウンスをするのか、というのを書面で頂いていました。

 

そして、同じものをメディア関係にアナウンスすると聞いていました。

 

ただ、メディアからの発表では、どこにもそれが記載されていないように思いました。

メディア媒体は、もう少し、きちんと正確な情報を伝えるべきではないかと僕は思います。

 

だから、髙橋さんが思い描いた”意志”を”継ぐこと”がきちんと公表されるのかと思っていたら、そうではなかったように感じました。

 

このことが公になったとき、当店でも、お客様に少し誤解されているように思いました。

 

 

Taiga Takahashiは、ブランドとして継続していきます。

 

亡くなられた髙橋さんは、いずれ自分がブランドを運営せずに、他の人に受け継いでいきたいと考えられていたそうです。

 

だから、所有する膨大な量のアーカイブにも、几帳面な性格だったこともあり、全て細かくメモが書かれていたそうです。

 

もちろん、こんなにも早くとは、誰も想像していなかったこと。

 

でも、残された人間がすべきことは、髙橋さんの意志をきちんと受け継ぎ、それを伝えていくことだと思います。

 

髙橋さんも、自分が亡くなってブランドが消失してしまうことは、きっと全く望んでいないことだろうと思います。

 

ゴールデンウィーク明け、Taiga Takahashiチームと話をして、当店が取り扱い店舗としてできることは、明確です。

 

 

洋服って、単に着飾って、消費して、っていう世界ではないんですよ。

 

本気でやってる人は、文字通り、身を削って、すり減らしながら、人生をかけて取り組んでる。

 

だからこそ、人の心は動くんだと僕は思っています。

 

 

この先で言えば、次の2022AWシーズンにあたるコレクションは、既に進行しているし、当店でもオーダーをしています。

 

そして、更に先の2023SSシーズンに該当するコレクションは、髙橋さんが既に生前に製作を完了していたそうです。

 

そのシーズンが、髙橋さん自身の遺作ということにはなりますが、それでもその先も”Taiga Takahashi”が目指すことは続いていきます。

 

それは、きっと、手にされる方の心が動くものだろうと信じています。

 

もちろん、既にTaiga Takahashiの洋服を持っている方は、それを大事に持ち続けて下さい。

 

洋服の細かいところが全部、髙橋さんが考え抜いたことが反映されているものです。

 

過去の遺物を現代に蘇らせて、それを追体験し、100年後の未来に残すこと。

 

それを”哲学”とした洋服です。

 

この先も”Taiga Takahashi”を楽しみにお待ちください。

 

 

 

CASANOVA&CO一同、髙橋大雅さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。