前の秋冬シーズンより、デビューしたブランド、Taiga Takahashi。

 

この12月に京都の祇園にブランドが手がけるお店がオープンし、その空間のつくり込みも半端ない。

まだ行ってないけど。

 

今日からブランドとして新シーズンである、春夏コレクションをスタートしました。

 

“狂乱の20年代”

 

今から100年前にフォーカスを当てたコレクション。

 

その1920年代にアメリカで始まった大量生産・大量消費の時代。

アメリカ型の資本主義社会が服に限らず、様々な生産におけるものづくりを変えていった。

 

それまでの職人による丁寧で手の仕事を重要視するような伝統から、そうでなくとも大量生産が可能な体制になっていく時代。

 

経済の下支えをしている重労働者が着るワークウェアが、その時代背景を読み解くのに大きな鍵になる。

 

直線的な縫製や平面的なパターンによる服の簡素化。

 

それらは全て、重労働に耐え抜くための生地と設計。

 

当時の服を見たときに、Taiga Takahashiの高橋さんは、日本の着物の設計と合致している部分をとても感じた。

 

日本の伝統的な着物は、全て直線的に裁断され、平面での構造によって出来上がる形。

 

そして、世代を超えて、引き継がれるもの。

 

その美しさ。

 

“狂乱の20年代”と名前の付けられたコレクションは、その考えを礎に生まれた洋服です。

 

Taiga Takahashiのデザイナー、高橋さんは、自らを”デザイナー”と思ってもいないし、呼んでもいない。

 

“考古学者”である。と。

 

その昔の遺物を現代に蘇らせ、それを通して、洋服づくりの背景や、性質などを研究する。

 

それがTaiga Takahashiです。

 

 

 

この新シーズンの最初のタイミングでは、4種類のものが登場。

 

今日は、簡単に紹介しますね。

 

 

 

 

 

 

 

Taiga Takahashi

DENIM JACKET C.1920’S

material _ COTTON 100%

color _ RAW INDIGO

size _ 36,38,40

※40サイズは完売しました

 

デビューシーズンから製作をするデニムジャケット。

最初のシーズンとは異なるもので登場。

 

生地は、オリジナルの左綾。

デニムのムラが強く、ネップがとてもよく出ているデニムですね。

 

初めてのシーズンは、アールデコのような彫刻の入ったスナップボタンフロントでしたが、今回はタックボタンです。

 

そして、このボタンもオリジナル。

 

全て、”鉄”。

 

しかも、錆び止めが一切施されていないもの。

そのため、着ていると、間もなく、錆びます。

 

現代では、洋服に鉄が使われることはないのですが、今回のコレクションでは、洋服に付属するパーツも全てオリジナルで製作をし、デニムなどに付属するパーツの素材を”鉄”からつくり出しています。

 

最初は、濃紺でピカピカの洋服だけど、使っていくと、生地もパーツも一緒に一気に時間を経ていくというわけです。

 

それを着続けていった暁には、もの凄い見た目が待ってくれてる。

 

展示会時のサンプルも生産から少し時間が経っただけなのに、既に錆び始めてるものもあったくらいだから。

 

デニムに錆の色が移るのはオーケーだとしても、他の合わせる服、例えば白い物とか、そういうものには少し気をつけてあげてください。

ただ、現代ではこういうものは採用されないから、ノーコーティングの鉄も楽しんで。

 

泥染めレザーパッチ付き、ボタンホールミシンを改造し、至らない当時のティアドロップ型のボタンホールが配置されます。

 

あとは、パターンはすごく変わってる。

当時のものを参考につくり上げてるけど、アームホールは地面に向かって垂直。

これ、驚きの運動量全開のアームとなってます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Taiga Takahashi

DENIM TROUSERS C.1920’S

material _ COTTON 100%

color _ RAW INDIGO

size _ 28,30,32,34

※28,32,34は完売しました

 

先ほどと同じオリジナルの左綾のデニムを使ったオールドスタイルのジーパンです。

ご覧の通り、ベルトループは付きますが、サスペンダータックボタン、針のシンチバックがウエストに付属するタイプのものです。

 

ポケット口のリベットも全て剥き出し、奄美大島で泥染めが施されたレザーパッチ。

股上も深く、いかにも1920年代頃のものの見た目をしていますね。

 

こちらもウエスト帯のトップボタンホールは、かがり目の粗いティアドロップ型。

古いミシンを改造しなければ形成不可能なボタンホールです。

穿いてしまえば分かりませんが、こういう細かい箇所での集積で出来上がるのが洋服ですからね。

重要な仕様です。

 

モチーフとなる形は、リーバイスではありません。

J.C.PennyのForemost。

 

 

 

 

 

Taiga Takahashi

DB CARDIGAN

material _ SILK 100%

color _ IVORY

size _ 36,38,40

 

着丈が短いダブルのフロントになった丸首のカーディガン。

ダブルの設計のボタンは、ナットボタンに草木染めを施しているものです。

 

使われるシルクは、この感じから見て、絹紡紬糸だと思います。

肉眼で数えると、糸は、4本の引き揃えで編まれてる。

 

このモチーフとなったものは、アメリカで1910年代に撮影されたと思われる二人の男の写真。

ニュースボーイキャップを被り、2列にボタンが並んだダブルブレストの襟無しのニットを着ていたようで、ディテール的に見るとフレンチワークによく見られる要素であるけど、その写真はアメリカで撮られているもののよう。

 

その写真から、高橋さんが目視で確認できる部分をできる限り、抽出し、細かい仕様を頭の中で設計した、襟なしカーディガンです。

 

 

 

 

 

 

 

Taiga Takahashi

AUTOMOBILE JACKET

material _ HORSE LEATHER

color _ BLACK

size _ 40

 

こちらは高橋さんが在住するニューヨークで見つけた、アメリカ製の1930年代のレザージャケットがベースです。

写真でも見れるように、腕は前に振られ、車ではなく、まだ”馬”に乗っていた時代の名残を感じさせるものだったそうです。

 

近年では珍しく、重厚な厚みのある革質で、その着用感はお好きな方には充分納得してもらえると思いますよ。

 

ブラウンのホースレザーの上からブラックを乗せてる色合い。

 

それは、昔ながらの”茶芯”のレザーを再現しています。

だから、着続けていくと、革が上半身に合ってくるのはもちろん、頻繁に擦れる箇所は、表面のブラックがとれ、ベースの”茶芯”が現れてくる。

 

総裏地の仕様ですが、裏地さえもオリジナル生地です。

ウールが74%、コットンが26%の薄いブランケットのような平織り。

そのウールは無染色で、色合いをそのまま活かしてる。

 

フロントの扇型ファスナーや袖口に配置されるベークライトボタンなども全てアールデコ刻印が入る仕様です。

 

デビューの時には、泥染めがされていた関係で約50万円だったけど、今回はこの重量感に対してはプライスがかなり優秀なバランスだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

Taiga Takahashi

HICKOK BELT

material _COW LEATHER

color _ DOUBLE MUD DYED BROWN

size _ ONE SIZE

 

こちらはデビューシーズンから続いて登場のベルトです。

 

牛革を奄美大島で2回泥染めをしたベルト。

 

革の泥染めってかなりハードル上がるんですが、その”日本の黒”を大事にしているブランドならではですね。

 

バックルは、他の洋服と同じように彫刻が入っていますが、中央には何も入らないスペースがあり、当時はここに所有者のイニシャルを入れるための箇所とされていたそうです。

 

それをそのまま再現しています。

 

サイズはフリーのワンサイズ。

 

レザーにステッチも入らず、裏貼りもないし、染色時に少し縮んでいるので、使っていくうちにだんだんと伸びてくると思いますよ。

 

 

以上が今回この春夏シーズンの最初の納品なので、今あるものもこれからのものも楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

 

 

見てみてください。