今日は、久しぶりにCOMOLIを紹介させてください。

 

昨日お知らせしたtilt The authentics同様にCOMOLIも明日、8月1日(日)の12時より店頭で発売しますね。

 

・ヨリ杢 ワークシャツ -BLUE-

・デニム 5Pパンツ -BLEACH-

・製品染 ジャケット -NAVY-

・製品染 バックストラップパンツ -NAVY-

 

が明日からラインナップ。

今日は、その中でもデニム 5Pパンツを紹介しますね。

 

ちなみに昨日のブログで紹介したデニムとは同じ生地ですが、加工が違います。

 

 

 

 

 

 

COMOLI

デニム 5Pパンツ

material _ COTTON 100%

color _ BLEACH

size _ 1,2

price _ ¥39,600-(tax included)

※完売致しました

 

このジーパン。

ベースとなるのは、ジーパンの頂点に君臨するリーヴァイストラウスの501XXのウエスト38インチのもの。

COMOLIの小森さんは、太い形でつくりたかったということで、一般的なジーパンよりもウエストに対して太ももの分量などが大きいことが特徴ですね。

これ。

 

でも、今回紹介したいのはそのことじゃないんです。

 

最近はジーパンの教科書みたいなことが書いてあるような本やウェブサイトなどもあまり見なくなったように思います。

もしかしたら僕が見てないだけかもしれないけど、今回このCOMOLIの5ポケットのジーパンを見て、何十年も変わらず、君臨するリーヴァイスの501XXというモデルの仕様が事細かく、ふんだんに搭載されているから、その仕様を紹介しますね。

僕も10年前の学生時代に大阪のジーパン屋でバイトしていた頃の記憶を蘇らせながら書きます。

 

わかる人はわかると思うけど、このデニム、完全に仕様がダブルエックスだから。

 

もはや途中から、本物のダブルエックス見てるみたいになってきますよ笑

 

 

 

 

 

 

 

滅多に501XXで出てくることはないだろうけど、極限までブリーチされたデニム生地。

もちろんセルヴィッチ。

そして縫製は、ボタンホール以外全てイエローの”綿糸(カタン糸)”縫製です。

リーヴァイストラウス社が100年以上前の当時、革命をもたらせたポケット口の補強のためのリベット。

このリベットは銅製の生地ブチ抜きリベット。

 

 

 

 

 

これは加工だからはっきりとはしてないけど、リジッドから履いた時に生まれる、コインポケットの稲妻のようなアタリが薄っすらと発生。

 

 

 

 

 

ここはCOMOLIの意外なところ。

コインポケット裏にはセルヴィッチが配置されていません。

通常、オリジナルのダブルエックスであればセルヴィッチが配置されますが、COMOLIのは無し。

 

 

 

 

 

 

反対側の左ポケット口にもブチ抜きリベット。

このリベットは、特殊ミシンという、リベットやボタンを取り付けるためのパワフルな足踏み式ミシンで取り付けるのですが、ポケット口のダブルステッチが切れないように打たなきゃいけないのと、中の袋布を巻き込まないように気をつけて打たなきゃいけないですね。

 

 

 

 

 

これもXXオリジナルの特徴、前開きの開き止まりにカンドメが入りません。

BIG Eからはカンドメが入るんだったっけな?

 

 

 

 

ウエスト周辺。

ここからはオリジナルの判別をするときに決定的なディテールが存在してくる場所ですね。

 

 

 

 

もし、これがヴィンテージであれば、ここを見るとダブルエックスと判別ができるところですね。

 

 

 

 

まずは、これ。

ウエスト帯のタックボタンが取り付けられている帯端。

ウエスト帯は、上側が本縫い。

下側がチェーンで縫われるのですが、上側の本縫いの箇所がウエスト帯の端まできたときに下に下がって、ボタンフライのある生地(持ち出しと言う)まで達した後に、角度を変えて再びタックボタン側に上昇している。

これをVステッチと言いますね。

これはダブルエックスまでの仕様の一つ。

 

でも、ここで一つ思ったのが、通常は501XXを再現する時には、本縫いの上昇角度、つまりはVステッチの角度がもう少しなだらかで、タックボタンがある位置くらいまでステッチが入るようにつくるのが普通なんですが、ここまで角度が急で、平行に近いくらいのVはめちゃめちゃ珍しい。気がする。

COMOLIの小森さんがモチーフにしたオリジナルのヴィンテージがこの角度だったんですかね。

日本のヴィンテージレプリカブランドがつくるようなジーパンだともっとクッキリとした分かりやすいVの字になってるから。

 

 

 

 

 

これね。

 

 

 

 

 

はい。

対してウエスト帯の反対側。

これは、超絶マニアック。だと思う。

 

ボタンホール。

これね、現行のボタンホールミシンじゃこのホールの形状は開かないんですよ。

大体、流れハトメという形状のものが現代では中心じゃないかな。

でも、COMOLIのボタンホールは、ホールの形状もなんというかティアドロップ型の形をしてるし、しかもミシンのかがり幅もとても細い。

これは間違いなく古い当時物のボタンホールミシンじゃないとできないし、このボタンホールミシンを持ってる工場も少ないんじゃないかな。

これ、注目。

 

ボタンを留めた時には隠れちゃって全然分からないけどね。

これが急に現代的なホールだったら冷めちゃいますから。僕は。

 

 

 

 

これね。

 

 

 

 

 

次はバックポケット。

ここは見逃せない。

一見フツーに見えるけど、、

 

違うの。

 

ダブルエックス。

 

 

 

 

 

裏側を見ると表にはないものが二つ存在します。

 

“隠しカンドメ・隠しリベット”

 

 

 

 

 

これがリーヴァイスストラウス社の生命線であったんですが、最初は、このリベットが裏だけではなく表にも露出をしていた。

しかしながら、その銅製のパーツが表にある時に、座った時にいろんなものを傷つけちゃうからって、リベットが内蔵されたのがこの”隠しカンドメ・隠しリベット”の仕様。

 

ヴィンテージジーンズを判別する時には必須項目の部分ですね。

 

 

 

 

この隠し仕様があるジーパンの場合は、ジーパンを縫製する一番スタートの段階で先にポケット口のカンドメをカンドメミシンで打って、その次にリベットを打って、その後にポケットを伏せることから始まりますね。縫製のラインが。

僕は以前少し縫製のジーパン工場に勤めて、縫ったりしてたんですが、この隠し仕様の場合は、ポケットを最初は上下反対向きにしてカンドメとリベットをつけなきゃいけないんですよ。

ある日、ぼーっとしてて、とある国内有名ブランドのジーパンがこの”隠しカンドメ・隠しリベット”の縫製仕様書で流れてきたのですが、間違って逆さまに付けちゃったことがある。笑

あの時は焦りましたね〜。

その後、3時間カンドメとリベットを取り外す作業に追われました。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後身頃の接ぎ、バックヨークの取り付けは、身頃高でのもちろん環縫い巻きの縫製です。

この箇所も綿糸縫製だと思うし、この感じはユニオンスペシャル社製のミシンですかね。分かりませんが。

この巻きの縫製がとにかく難しいんですよ。

作業着としてガンガン使われて、どんどん生産をされていた当時の頃は、とにかく生産量が重要だったと思うので、ミシンの下糸の交換の必要がないのと(ボビン不要のため)、接ぎ合わせと同時に生地端の処理ができてしまう、巻きの仕様が重宝されたと思うのですが、これ現代では極端に、できる人、できるミシンが減ってきてると思います。

児島や福山にはまだ熟練の方がいらっしゃると思いますし、ミシンがたくさんあると思うのですが、そういう方の技術って素晴らしいと思う。

 

僕は、ユニオンスペシャルで時間があればとにかく練習してたけど、めちゃめちゃ難しかったですからね。

左右の端が合わなかったり、パンツの尻グリはとにかく丸いから、真ん中付近で巻きが崩壊してしまったり。

製品になると当たり前にあることに感じちゃうけど、そうじゃないんですよ。

 

 

 

 

そして、ベルトループ。

COMOLIのジーパンのベルトループは僅かながら、中心が高い、”中高”という仕様になっています。

これも現代のジーパンではフラットなベルトループが多いけど、中心が盛り上がってる。

この仕様の意味合いは、ベルトループに入るステッチの切れを防ぐため。

生地が高い位置にあることによって糸が擦り切れてしまうのを防いでくれる仕様です。

 

 

 

 

 

インサイドシームの大股は、インターロック。

これは、縫製距離の長い、内股の部分を一気に縫い上げるためのもので、生地端の処理と同時に前身頃と後身頃の繋ぎ合わせを行うものですね。

ジーパン特有の縫製仕様と言えるでしょう。

 

 

 

 

裾は、クラシカルな裾から8mmの位置での三つ巻きチェーン。

 

 

 

 

 

アウトサイドシームは、セルヴィッチの割り縫いですが、ここでCOMOLIのマニアックなところ登場。

 

大体この手のセルヴィッチデニムは、生地端の耳の部分の色を切り替えて、白と色糸(赤が一般的)にするのですが、完全に全部同色でいってる。

ロールアップした時に”赤耳”が見えるようにしたりすると思いますが、そこの主張じゃないんだろうね。狙いは。

この感じ。

じゃなきゃ、わざわざ耳を同色にはしないと思うから。

 

 

 

 

 

あと、これはお好きな方からすると賛否両論あると思いますが、割り縫いの耳が全然綺麗に割れてない。笑

 

ヴィンテージに置き換えると、新品を持ってた当時の所有者が全然耳の割りとか気にしていなかった、すごく出来の悪いジーパンって感じ。良い意味で。

 

 

 

 

 

 

 

アウトサイドシームの割り縫いの縫製は、シングル(本縫い)です。

意外と。

ダブルエックスって、チェーンとシングルどっちでしたかね?

忘れました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、このジーパンの狙いは、ヴィンテージの501XXには絶対に存在しない色合いでしょう。

途轍もなく薄いブルーになったデニムの色。

ですので、一本一本加工によりかなりの色ムラ、個体差があります。

 

 

 

あと、そうそう。

 

 

 

 

 

激しい加工によって、中にはこのように新品の状態からステッチが切れてしまっているものがあります。

 

このようなことについては、昨シーズンCOMOLIの小森さんと話し合い、当店ではCOMOLIの洋服については、このような状態になっているものをOKとします。

 

理由は、COMOLIが目指していること。

 

COMOLIの小森さんが目指しているのは、50年後に本物の古着(ヴィンテージ)になる洋服。

50年後の古着屋さんに、現代でいうハウスブランドのヴィンテージみたいに並ぶこと。

ここでの古着屋さんとは、ブランド古着や単なるユーズド古着屋さんのことではありません。

 

もちろん、洋服としてこれはダメでしょって部分があればお客様には販売はできないのですが、洋服としてしっかり成り立っているものであれば、当店ではOKと考え、店頭に並べます。

上の写真で言うと、ポケット端のステッチが激しい加工により切れてしまっているのですが、綿糸での縫製のこともありますし、では何故、隠しカンドメと隠しリベットが存在しているのかと言うことも考えると、不良ではありません。

小森さんが目指す洋服のムードには合ってる箇所と考えることができます。

しかしながら、これは当店で取り扱いをする他のブランドで同様のことが起これば、すぐに不良とするか、ブランドに確認をします。

 

COMOLIだから特別扱いということではなく、小森さんが目指すCOMOLIの洋服のゴールは、”古着と間違えられること”が一つ重要項目ですので、洋服の崩壊に繋がらない限りは、ステッチが切れている方が、古着と同様ですからね。

 

当店では、COMOLIの小森さんが考えるそのような洋服観や実際につくる洋服に共感をして取り扱いをしています。

 

こちらのジーパンも明日、8月1日(日)の12時より店頭で発売しますね。

 

こちらはブランドの意向により次の金曜日までは店頭販売のみとなりますので、何卒ご了承ください。