繊維の女王、シルク。

 

 

全ての繊維は、天然繊維と化学繊維の2種類に大別されるのは既知のこと。

 

 

その中でも、女王とまでに言われる存在の繊維、シルク。

 

 

その美しさは、遥か昔から人を魅了してきた繊維。

 

 

天然繊維の中でも、唯一のフィラメントであるのがシルク。

 

 

フィラメントというのは、長繊維ということ。

 

 

例えるのであれば、釣り糸。

 

 

釣り糸は、繊維の継ぎ目がなく、永遠に一本の状態が続くと思う。

 

 

天然繊維は、コットンであれば、種子の周りに生える綿毛。

 

 

動物繊維であれば、体を覆う毛である。

 

 

そのどれもが、短いものであることは想像に容易い。

 

 

人間の毛もせいぜい超ロン毛の人でも腰の位置くらいの髪の長さだろう。

 

 

シルクは、種子を覆うものでもなく、体を覆う体毛でもなく、異質な存在。

 

 

虫の吐く糸である。

 

 

果てしないほどの大昔、中国が世界で唯一のシルク繊維の生産国だった。

 

 

そのシルクをヨーロッパに輸出するために出来たのが、中国からトルコまで続く「シルクロード」。

 

 

中国は、シルク繊維の輸出で外貨を獲得し、独占していた時代があったそうだ。

 

 

そして、その中国からの輸入に頼らざるを得ないヨーロッパ諸国は、中国にシルク繊維の生産のノウハウを教えてもらいたがったが、中国は断る。

 

 

どうしても自国でシルクをつくりたかったヨーロッパの国々は、自らの技術でそれを開発する。

 

 

そうして世界で初めて誕生した繊維が、レーヨン。

 

 

確か1890年くらいだったかな。

 

 

それが化学繊維の誕生のとき。

 

まだ、130年ほどの歴史しかないのが化学繊維。

 

紀元前何千年も前から天然繊維は存在していたのにも関わらず。

 

話を戻すと、シルクは、漢字で書くと「絹」

 

 

対して、レーヨン。

 

漢字で表記すると興味深い。

 

「人造絹糸(じんぞうけんし)」と表記する。

 

 

そう。

 

 

人工的につくったシルクなのである。

 

 

天然繊維を真似てつくられ、開発されてきた素材が化学繊維なのである。

 

 

今では、毎日100種類くらいの化学繊維が開発されていると聞いたことがある。

 

嘘だろって思うくらい多いけど、そう聞いたことがある。

 

人間の技術はすごい。

 

 

でも、結局それらは天然繊維に適わないものもあるし、反対に天然繊維の欠点を補ったものもある。

 

 

どんな洋服をつくるか、どんな機能を持つ、どんな風合いを持つ繊維にするかというゴール設定でそれらの繊維の特徴は変わってくる。

 

 

 

ただ、天然繊維にもクオリティの差はあるから、極上であることは必須。

 

 

もちろん、それはシルクに於いても重要項目である。

 

 

そして、そのシルクをどのように糸とし、どのようなシルク生地をつくるのかということが、最重要項目である。

 

 

2020SSシーズン、僕は皆さんに見てもらいたいシルクの生地を二つ用意した。

 

一つは、これ。

 

もう一つは、Araki Yuuというブランドのシルク。

 

 

この二つのシルクは、はっきり言って激ヤバ。

 

 

洋服好きには垂涎もの。

 

 

悶絶するくらい過激でエゲつないくらい、脳に、心に、響く。

 

 

まあ、Araki Yuuのは追ってお話させてもらおうと思います。

 

 

僕もこれまでいろんな生地に触れてきた人間として、いろんな生地に魅了されてきた人間として、今回のシルクはとんでもないものと断言できる。

 

 

僕自身のある種、原点でもあり、今の僕をつくるきっかけをくれた人だと思ってる。

 

 

その人のシルク。

 

 

厳密には、その人がつくったんじゃないけど、またいつか一緒にやろうという話はしていた。

 

 

というのも、以前に一度、一緒に特別なものをつくらせてもらった。

 

そして、今回。

 

話をするうちに、その人からシルクの話をもらった。

 

 

すごく意外だったけど、その人が言うのであれば、凄まじいものなんだろうという期待はあった。

 

 

そしたら、見してもらったら予想をいとも容易く上回られた。

 

 

僕もこれまでシルクという生地に魅了された一人だったが、これは初めての出会いだった。

 

 

その衝撃は鮮明に覚えている。

 

 

まるで、厚地の綿織物かのような風合い。

 

 

ただ、圧倒的な光沢にただならぬ極上さ。

 

シルク繊維の持つポテンシャルは最大に、それを一見、別のものに変換しているような生地。

 

 

シルク オックス。

 

 

このように例えるのが一番適切だと思う。

 

 

一応、今日ラインで確認しました。

 

 

と、まあ、すごく良いものができると思いますよ。

 

 

これまで出会ったシルクの生地で50馬身差くらいの一位。

 

 

ファーストコンタクトでは、ガサッとしたようなタッチではあるんだけど、肌への寄り添い方は仏様レベル。

 

 

そして、新品の状態ももちろん良いんだけど、洗濯機とこんにちはして、それからというもの、ランドリーマシーンとマブダチ関係になってきた暁には、すごく深い雰囲気が漂ってると思います。

 

つまりは、何度も洗っていったらって良いってことです。

 

極上繊維のシルク100で厚地の綿織物のような質感。

 

 

 

というのも、この生地は、日本の綿織物の一大産地、静岡県の浜松産のシルク。

 

 

コットンの織機を使って織り上げられたシルク。

 

 

これ、今つくろうとしたらとんでもない高値になるそうです。

 

 

だから、今回はデッドストックですね。使ってるの。

 

 

 

思わず覗いちゃいましたよ。

 

 

MS。

 

 

エムエス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この写真から言えるのは、いくつかあるんだけど、、、

 

まず密度がすごく高い。

 

そして、双糸使いしてる。

 

更には、フィラメント糸であるシルクをスパン糸として使ってる。

 

 

スパンと言うのは、短繊維のこと。

 

コットンやウール、獣毛などは全てスパン糸に分類されます。

 

それでこの毛羽立ち。

 

実際には生地の毛羽立ちは感じないですが、この見た目はコットンのようですね。

 

 

素晴らしい伸び代を持った生地だと言えます。

 

 

ちなみに好きな方には伝わると思うけれど、80番手の双糸です。

 

オックスなので平織り。

 

 

 

これは期待してくれていて問題ないですね。

 

 

すごく良いものできますよ。

 

 

もうすぐ紹介できるときがやってきそう。

 

 

楽しみにしていてください。